全固体電池用の電解質、三菱ガス化学が開発へ

2020年までに。量産化しやすい強み生かす

 三菱ガス化学は2020年までに全固体電池用の固体電解質を開発する。東北大学など複数の大学や企業と手を組み、電気自動車(EV)など車載向けでリチウムイオン二次電池に続く次世代電池材料の実用化を急ぐ。早くて24年の採用を目指す。20年代前半の実用化を掲げるトヨタ自動車をはじめ、国内外で開発が急ピッチで進む。東レや住友化学など素材大手も材料開発に動いており、次世代電池を巡る開発競争がさらに激化しそうだ。

 三菱ガス化学は錯体水素化物を使った全固体電池用固体電解質の独自製法を持ち、量産化しやすい強みがある。電解質には高いイオン伝導性などが求められる。今は関連企業などへサンプル品を提供して共同で研究開発に取り組んでいる。

 全固体電池は現在主流のリチウムイオン二次電池と比べて理論上、大容量化・急速充電できる。航続距離や充電時間が普及の壁となっているEVの課題を解決できる次世代電池と期待されている

 すでに中国に加えてフランスと英国が40年までにガソリン車とディーゼル車を規制する方針を打ち出した。世界的にEVシフトの動きは広がるものの、電池の性能問題は解決されていない。車載用電池部材で世界シェアの高い日本メーカーの技術革新に大きな期待が寄せられている。

日刊工業新聞2018年1月5日

明 豊

明 豊
01月07日
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リチウムイオン二次電池の主要部材のうちで電解液とセパレーター(絶縁材)は全固体電池の場合に一部不要になると言われる。一方で、量産技術などの問題がまだ残っており、実用化は早くて20年代後半との見方も少なくない。特に車載用途であれば、実際の搭載まではより長い時間がかかりそう。

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