貨物駅の業務改善、トヨタOBに学ぶ

JR貨物、トヨタ方式導入

 JR貨物は2018年春、貨物駅のオペレーションでトヨタ生産方式(TPS)による改善活動を導入する。16年秋に立ち上げた業務創造推進プロジェクトの一環。札幌貨物ターミナル(札幌市白石区)と福岡貨物ターミナル(福岡市東区)で、調査に着手した。業務改善で社外の知見を採用するのは初。徹底的な“ムダ取り”で鉄道ロジスティクス事業の抜本改革を目指す。

 JR貨物は中部産業連盟の支援を得てトヨタ自動車OBらの指導の下、TPSの導入に取り組む。会社発足以来30年、社内で培った経験やノウハウで日々の業務改善を推進してきた。自前の発想では限界があることから、異業種の事例に学ぶ。

 貨物駅では貨物列車が発着するホームに沿って、段積みにされたコンテナが並ぶ。コンテナは配達日調整のため、発着前後5日程度は無料で留め置ける付帯サービスがある。このため駅構内には処理量を上回るコンテナが滞留しており、スペースがひっ迫している。

 構内では大型フォークリフトや自走式クレーンによって、トラックや貨車への積み替え作業が行われている。トラックが行き交う中での作業であり、流入や流出といった動線の設定にも、改善余地がありそうだ。

 JR貨物は将来の株式上場を視野に入れており、主力事業の基盤強化、収益力向上は最大の課題だ。鉄道ロジスティクス事業は17年3月期に、バブル経済期以来の黒字を回復。だが鉄道輸送単独では採算が取れず、貨物駅周辺の物流施設などで収益を補っている。貨物駅構内で余剰スペースを捻出できれば、駅の高機能化や収益施設の拡充が可能になる。

日刊工業新聞2018年1月5日

昆 梓紗

昆 梓紗
01月06日
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TPSは自動車工場のみならず、国内外のさまざまな現場に取り入れられてきました。オフィスや家庭でも役立つムダ取り本も人気になりましたね。

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