日本電産がEV用駆動モーターでいよいよ勝負する時がきた!

独自冷却で小型化を実現。19年から年間40万台規模で生産

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ギアと一体型のトラクションモーター(右)とインバーター
 日本電産は、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)を駆動するトラクションモーターシステムを開発した。同モーターの製品化は同社では初めて。ギアボックスやインバーターも含めて展開する。小型化を実現して、EVの低コスト化と車内スペースの確保に貢献する。2019年から年間40万台規模での生産を計画する。

 独自開発した冷却機構をモーターに採用し、従来品に比べ重量を5キロ―10キログラム程度削減した。出力は40キロ―150キロワット。トルクは1200ニュートンメートルから2550ニュートンメートル。小型自動車からスポーツ多目的車(SUV)まで幅広い車種に対応できる。

 トラクションモーターは、EVの車輪を動かすトラクション(駆動力)を発生させるためのモーター。パワートレーン展開の中核製品と期待されている。(

 車載事業本部副本部長の早舩(ふね)一弥専務執行役員は「欧州のティア1メーカーなどは上流部門に投資を回して、モーターなどの利益を出しにくいベースのモノづくりから離れつつある。他社が手放したそれらのモーター技術を買う。リスクもあるが、それを当社のノウハウによってブレークスルーできれば、世界を制覇できる大きなチャンスとなる」と話す。

 

日刊工業新聞2017年9月21日の記事に加筆

COMMENT

早舩専務執行役員によると「すでに、30件ぐらいの引き合いがある」という。車を前後に動かすトラクション(駆動力)を発生させる、いわば車の本丸。これがそろうと、日本電産は『走る』『曲がる』『止まる』の全てを納入できる。高出力・高耐久性が要求されるトラクションモーターは非常に大きいが、磁気回路設計とオイル冷却などの冷却技術を生かせば世界一小さくつくれるという。耐久性試験装置の導入など、従来比10倍以上の開発投資を行い、モーター中心の電装品メーカーを目指している。 (日刊工業新聞京都総局・園尾雅之)

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