中国・天馬、車載向け有機ELパネルに参入へ。日本法人が開発

インパネなどへの採用目指す

 中国・天馬微電子股分有限公司は、車載向け有機エレクトロ・ルミネッセンス(EL)パネル事業に参入する。年内に耐久性など車載向け性能を満たすパネル技術を確立し、2018年にサンプル出荷を始める見通し。21年頃の量産を目指す。同社は車載パネル事業に力を入れており、3年前に2―3%だった世界シェアは直近で9%程度まで伸びたという。耐久性を高めた有機ELパネルを投入し、車載向け事業を拡大する。

 有機ELパネルは天馬微電子の日本法人であるTianmaJapan(テンマ・ジャパン、川崎市幸区)が開発する。テンマ・ジャパンは秋田工場(秋田市)で研究開発用の製造ラインを設置しており、有機EL材料の長寿命化などの開発を進めている。

 天馬は中国・上海市の工場に有機ELパネルの生産ラインがある。車載向け有機ELパネルを量産化する際は、このラインの活用を視野に入れる。

 有機ELパネルは曲面形状が可能なフレキシブル性能や、軽量化を実現できる点が特徴。内装デザインの自由度を高められることなどから車載向けの採用拡大が期待されている。

 一方で、耐久性や画面の焼き付きといった性能の信頼性向上が、普及の課題。テンマ・ジャパンはこうした課題をクリアした信頼性の高い車載用有機ELパネルを開発し、自動車や部品メーカーに提案していく。

 車載用の有機ELパネルは性能面の課題から、自動車のインストルメントパネルなどへの採用は20年以降になるとされている。最近では独コンチネンタル・オートモティブが、18年に量産開発を始めると公表している。

日刊工業新聞2017年9月13日

政年 佐貴惠

政年 佐貴惠
09月17日
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テンマ・ジャパンはNECの液晶ディスプレー部門を源流とする「NLTテクノロジー」が前身で、11年に天馬傘下となった。自社ブランドの高機能液晶パネルを主に産業機器向けに世界展開するほか、天馬ブランドのパネルを日本展開する際の販売支援などを担う。今後、産業機器向け事業なども伸ばし、16年12月期に300億円程度だった売上高を、3年後に700億―800億円にする計画だ。

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