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日本企業の海外事業、“ドル箱・米国”依存強まる?

ジェトロ調べ、売上高の割合が米州で26%に
日本企業の海外事業、“ドル箱・米国”依存強まる?

トランプ大統領公式ページより

 日本企業が米州(北米と中南米)で稼ぐ構図が定着してきた。日本貿易振興機構(ジェトロ)が主要な上場企業176社の地域別の海外売上高比率を調べたところ、2016年度に米州の割合が26%に達し、4分の1を超えた。米国の景気拡大を背景に米州の比率は5年連続で上昇しており米州が文字通り“ドル箱”に育っている。

 ジェトロの調査によると、米州の比率は16年度に26・3%と、15年度から0・4ポイント上昇した。一方、アジア大洋州は18・4%から17・3%に、欧州は8・9%から7・8%にそれぞれ低下した。アジア大洋州は、中国の景気減速が響き、2連続で縮小。欧州もけん引役に欠け、2年連続で低下した。

 米州の比率はリーマン・ショック後の08年度と09年度に12%台まで下がったが、13年度に20%を超える水準まで回復。近年は伸び続けている。一方、アジア大洋州は、12年度以降、17―18%前後にとどまり、20%の大台を超えきれていない。

 業種別では自動車など輸送機械の米州比率が31・3%と最も高く、機械・電気製品(11・6%)、素材・素材加工品(6・8%)に比べて米州への依存度が高かった。

 一方、素材系と機械・電気はアジア大洋州比率が高く、素材系が29・7%、機械・電気は19・3%だった。

 製造業全体では海外比率が57・7%となり、米州が27・1%、アジア大洋州が17・5%、欧州が8・0%、その他が5・1%だった。

 非製造業は海外比率が32・9%で、アジア大洋州が13・8%と最も高く、米州が8・9%、その他が6・9%、欧州が3・2%の順番だった。

 この調査は、16年12月期―17年3月期の上場企業の決算短信や有価証券報告書を基に、ジェトロが実施した。
                
日刊工業新聞2017年8月14日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
記事中には米州とあるが実際は米国。米国を再度強化する流れはこの4ー5年前から強くなっている。アジアや南米の伸び悩みもあるが、日本企業はその市場を取り込めていないという見方もできる。製造業の足元では中国経済がやはりけん引しているのは間違いない。

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