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一滴の血液で41種類のアレルギーを検査できるバイオチップ、ウイルス性感染症にも応用へ

アール・ナノバイオが開発

アール・ナノバイオ(埼玉県和光市)の多項目検査用バイオチップ・システムは、一滴の血液からスギや卵など41種類のアレルギー項目を検査できる。0・02ミリリットルの血液を患者から採取し、専用チップ上でアレルギー原因物質と反応させる。約1週間の従来検査に対し、本製品は約30分で結果が分かる。従来と同程度に検査精度が高く、採取する血液も微量で、検査装置も小型で、クリニックでの小児向け検査で活用できる。

同社は、光反応性基を高分子に導入した固定化剤でたんぱく質を共有結合し固定化する光固定化技術を開発。風疹など不活化ウイルスもチップ上に固定し、今後ウイルス性感染症や自己免疫疾患の検査に応用可能だ。「第32回中小企業優秀新技術・新製品賞」した。

日刊工業新聞2020年4月14日

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