ミシンを徹底的に使いやすく!JUKIがUX設計導入で開発大転換

既存体系をゼロベースで見直し

家庭用ミシンの開発でUXの設計思想を導入

JUKIは製品開発にユーザーエクスペリエンス(UX、利用者体験=用語参照)の設計思想を導入する。ユーザーの意見をベースに使いやすさを追求し、メーカー主導の製品開発を改める。専門組織を立ち上げて開発の優先順位を見直し、デジタル技術の進展で変わるユーザーニーズに対応する。まずは家庭用ミシンで同思想を取り入れた製品を2020年内に開発。ノウハウを確立し、工業用ミシンなど主力製品の開発に順次展開する。 研究開発部門内に新組織「プラットフォーム・UX開発部」を1月に発足。UX開発の経験者を外部から責任者として招き、7―8人の担当者を配置した。まずはユーザーの体験や意見が直接集まる家庭用ミシンからUXの設計思想を取り入れた開発に取り組む。 例えばデジタル化するミシンの操作パネルで、スマートフォンを扱うように操作手順が展開するソフトウエアを開発。操作性に応じてミシンの形状や機能を見直すなど、清原晃社長は「スマホのように説明書を読まなくても扱えるような設計に改めることが必要になる」と指摘する。 こうした開発はモノづくりの進め方にも見直しを迫る。例えば生産性や品質をつくり込んだ既存の製造工程を生かす従来の開発手法の優先順位が下がり、使いやすさを追求した製品を効率的に生産する方法を新たに考える、といった発想の転換が求められる可能性がある。清原社長は「これまで確立した体系を一度ゼロベースで見直さなければならない」と気を引き締める。 まずは家庭用ミシンでUX開発のノウハウを確立。製品開発の一つのプラットフォームとして工業用ミシンやマウンターに展開し、ユーザーの使いやすさを追求する。 【用語】ユーザーエクスペリエンス(UX)=利用者体験。製品・サービスを通じて得られる体験のこと。機能や性能に加え、使いやすさや感動、印象など多様化する価値を提供することが、製品・サービスの重要な要素になる。

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