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警備も掃除も案内する複合型ロボット、リースが普及のネックを打ち破る

警備も掃除も案内する複合型ロボット、リースが普及のネックを打ち破る

1台3役の複合型サービスロボット

オムロンソーシアルソリューションズ(東京都港区、細井俊夫社長、03・6718・3700)は、清掃・警備・案内の3作業を1台でこなせる複合型サービスロボットを開発し、5月からリース販売を始める。ロボットを作業ごとに購入する場合と比べて初期費用を節約でき、管理コストや設置場所も少なくて済む。月額リース料金は20万円に設定する予定。小売業界やテナントビルなどに20年度に計100台、30年度に同1万台の販売を目指す。

フロア清掃や警備業などの人手不足を背景にロボットの導入が始まっているが、価格が1台数百万円以上と高いのが普及のネックとなっている。

オムロンソーシアルソリューションズの複合型サービスロボは幅500ミリ×奥行き790ミリ×高さ871ミリメートルの寸法。同社は「価格のハードルを下げることに加え、センサーやカメラなどの進歩でロボが性能向上することも考え、月額リース方式を選定した」とする。

人間が最初に手押ししてやれば地図とルートを記憶し、2回目以降は自律的に動く。ショッピングビルやオフィスビルなどで作業開始時刻を設定し、人の少ない早朝に清掃を行って日中は案内業務、夜間は警備を行うなどの効率的な使い方ができる。

レーザーセンサーと超音波センサーを備え、通路上で人を発見した場合は回避行動が取れる。ロボット搭載のカメラ映像を確認し、警備中などに不審人物を見つけた場合は離れた場所の警備員がロボのスピーカーマイクを通じて「何か、御用ですか?」と聞くなどの対応も可能。


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日刊工業新聞2020年1月8日

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