技術者倫理は企業倫理より優先される、不正防止へモノづくり現場向け教材

エイプリンが12月に配信

 公正研究推進協会(APRIN=エイプリン、東京都新宿区、浅島誠理事長、03・5937・0900)は12月から、開発や品質の不正防止に向けた技術者向けeラーニング教材を配信する。データ改ざんや検査不正が頻発する製造業の実務者らに対し、企業倫理より優先される技術倫理の基本を解説。さらにリスクマネジメント、情報技術のセキュリティーや個人情報の扱いで、3単元を用意した。  APRINは大学や研究機関向けに、研究不正防止の研究倫理教材の配信を、有料の会員制で手がけている。今回はモノづくりなど現場の技術者向けで、3単元を1単元30分程度で用意した。  「技術倫理」は技術者が自ら判断し行動するための基本を取り上げる。「技術開発のリスクマネジメント」では適切なリスクマネジメントが組織のブランド価値を高めることを学ぶ。昨今の企業不正の原因と影響も取り上げている。「情報技術の倫理」ではネットワーク、ソフトウエア、人工知能(AI)の各分野の倫理的問題などカバーした。  費用は3月末までの年度会費が消費税込み40万円で10ユニット(ユニットは成績管理代表者)まで、登録者100人までは追加料なく利用できる。 Q この機関の中心となる活動は。 A 学生を含む研究者に、研究不正防止のeラーニング教材を提供している。このほど「eAPRIN(イーエイプリン)」と名称変更した有料プログラムだ。国際標準となっている米国の「CITIプログラム」を基に、前身機関が日本の文化や研究システムの特徴を加味して改良してきた。 Q 学生など「受講は面倒くさい」と感じるのではないか。 A 研究データや研究費の不正防止に向けた研究倫理教育は、文部科学省の新ガイドラインによって2015年度から各研究機関の義務になった。中小規模の機関は独自の実施などとても手がまわらないため、この教材の人気は高い。登録は9月の段階で308機関、約50万人だ。 Q どんな分野や内容からなるのか。 A 単元が多いのは、研究で人や動物を扱うため安全性や倫理の課題が多いライフサイエンス系だ。研究不正行為などは理工系、人文・社会系それぞれの特性に合わせた教材が用意されている。日本で研究する外国人向け英語教材もあるよ。

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