アース製薬、「虫ケア」ASEAN1000億円市場を攻める

タイやベトナムを中心に、18年12月期に120億円目指す

「ごきぶりホイホイ」は現地に合わせて色使いなどを工夫する タイのパトゥムターニ県にある工場

 アース製薬は海外展開を強化している。タイやベトナムを中心に、東南アジア諸国連合(ASEAN)での市場展開に力を入れる。ASEANにおいて、殺虫剤などの虫ケア市場は1000億円にのぼるという。M&A(合併・買収)や業務提携を視野に入れながら、2020年に海外売り上げ150億円を目指す。  タイには現地法人を1980年に設立。殺虫剤や芳香剤などの開発・製造販売を手がける。研究所ではゴキブリや蚊、ハエを飼育して研究開発している。30年以上勤務する人もいるなど、福利厚生などを含めて社員を大切にする日本的な経営を進める。  中国には天津と蘇州に工場を構える。さらに上海に販売拠点を持つ。電子商取引(EC)拡大や既存チャンネルの強化などで、中国国内の売り上げ拡大を目指している。  タイでは殺虫剤などの虫ケア用品で11・5%のシェアを持ち、現在は2番手だ。多品種の商品ラインアップが強みで、蚊取り線香のほかにエアゾールタイプや液体蚊取りのノーマットも販売する。川村芳範取締役常務執行役員は「自社ならではの技術力を生かした商品をつくって、さらに市場を開拓していきたい」と話す。  タイ周辺国のミャンマーやラオス、カンボジアについては、タイから輸出して市場を展開している。ミャンマーは日系企業の進出が増加しており、市場が大きい。藤本秀史執行役員は「今後は現地主導型に変えていかなければいけない」と話す。  17年にはベトナムで住居用洗剤を中心に芳香剤や殺虫剤を製造販売するA My Gia Joint Stock Company(AMG)を子会社化した。ベトナムはタイや中国近隣に位置する大メコン圏で、経済発展が進む。海外強化にはベトナムに拠点を持つことが必要不可欠だと判断した。AMGの持つ販路と自社の商品開発力を融合していく。  海外展開についてはゼロから海外進出するのはコストも時間もかかり、現地での人材確保にも苦労する。川村取締役常務執行役員は「長い目で見るとM&Aの方が、販路や生産、人材面についても利点があり、効率的。買収後にいかに引き継いで成長させていくかだ」と分析する。  アース製薬は中期経営計画においても海外展開強化を第一に掲げる。17年12月期の海外売り上げは約92億円。タイや中国、買収したベトナムのAMGの売り上げがけん引して、前期比36・6%増加した。18年12月期は120億円を目指す。海外売り上げの内訳はタイが約42億円で中国が約20億円、ベトナムが約13億円。

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