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おいしいご飯炊くための新システム開発。「吸水」がリアルタイムでわかる

大ガスが解析手法開発、メーカーに提案
 大阪ガスは、コメ粒が水を吸収する状態をリアルタイムで自動画像解析する「最適吸水時間提供システム=写真」を開発した。コメ約100粒のサンプルを整列した状態で画像解析装置に自動セットできるのが特徴。従来は四つ程度のコメ粒を選び画像解析しており、精度が課題だった。新システムは解析作業の短縮やコメ粒の吸水量評価の精度を高められる。精米業者や炊飯機器メーカーに対し、同技術を用いたよりおいしい炊飯手法を提案する。

 同システムは独自の画像解析装置と専用ソフトなどで構成。コメ粒の選定が不要になり、コメ約100粒を同時に画像解析する。コメ粒は重ならず、1分以内で整列できる。解析サンプル数を増やし精度を向上させ、コメの吸水状態の変化率を解析し、最適吸水時間を把握する。これにより吸水不足や過吸水による炊飯の失敗を予防し、食感や吸水時間の制御による生産性アップにつなげる。

 大ガスのエネルギー技術研究所では、米の吸水状態をリアルタイムで簡単に可視化できる技術を開発。システムとして開発し実用化段階に入った。同システムは米飯以外の他のでんぷん食品にも活用できる。すでに玄米や酒米、パン、麺類などでも評価済みだ。

 ご飯の食感は、コメ内部のでんぷんの微細構造が寄与する。ほど良い硬さと粘りのあるご飯が日本人好みという。こうした食感を作り出すため、コメ内部まで適正に吸水させ炊飯することが必要とされている。
日刊工業新聞2017年8月4日
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
「大阪ガス」なので炊く時の火加減のシステムなのかと思いきや、「吸水」についてのソリューションでした。早く炊き上がることを重視して吸水をおろそかにしがちなのですが、良い触感の実現には不可欠のようです。

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