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地銀の年収トップは「810万円」、苦境で格差広がる?

バンカーの資質も変わってきている
地銀の年収トップは「810万円」、苦境で格差広がる?

スルガ銀行公式ページより

地方銀行の苦境が鮮明になっている。日銀のマイナス金利により預貸金利ざやが縮小、全国地方銀行協会によると、会員63行の2018年3月期業績は、経常利益は前期比7・6%減の1兆397億円、当期利益は同7・7%減の7270億円とそれぞれ2年連続の減少を見込んでいる。会長の佐久間英利千葉銀行頭取は「環境は依然として厳しい状況だ。こういう厳しい環境だと、逆に地元で貸し出しをしてしっかり収益を上げることも大事だ」と話す。

 そんな中、メガバンクの年収を上回っているのがスルガ銀行だ。ブルームバーグの集計によると、スルガ銀行が1531人の従業員に支払った年間の平均の給与は、賞与と基準外賃金を入れて810万6000円(平均年齢は42・5歳)で地銀首位。同行の平均年間給与はメガバンク最大の三菱UFJフィナンシャル・グループ傘下の三菱東京UFJ銀の773万8000円、みずほフィナンシャルグループのみずほ銀の744万5000円を上回っている。

 同行は1895年に設立、静岡県を中心に神奈川県、東京都、北海道内に133店舗を持つスルガ銀はユニークなビジネスモデルを持つ。個人が主な顧客で、住宅ローンやカードローンなどを提供、年利8%のロードバイク購入ローンなどの商品もある。マイナス金利の環境下でも同行の17年3月期の純利益は5年連続となる過去最高を記録した。

 そのスルガ銀を上回り銀行全体で年収トップだったのが、三井住友銀行で814万8000円。同行は今春、金融業界を仰天させたトップ人事を行った。頭取に就任した高島誠氏は、入行時3年強の京都支店勤務以外、キャリアの大半は国際畑を歩んだ。特に米国勤務は通算11年半と長い。メガバンク頭取として異例のキャリアになる。

 ディスコの調査によると、理系と文系を合わせた就活生の志望業界は相変わらず1位が銀行。ただし、これから銀行の従来業務はどんどん人工知能(AI)に置き換わっていく。三井住友銀は邦銀で初めて行内照会業務にAIを導入した。求められるバンカーの資質も変わってくる。年収も同じ行内でも格差が広がるだろう。
統合による持ち株会社では、子銀行の給与平均を開示していない場合もある
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
今日、金融庁長官続投の記事も公開されているが地域金融のあり方を問い直して本当のサービス競争に早くなって欲しい。

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