ホテル11施設にサービスロボット…森トラスト、人は接客で高品質に
森トラストは2024年度内に、サービスロボットを活用するホテルを現状の8施設から11施設に増やす。グループ会社の森トラスト・ホテルズ&リゾーツ(東京都品川区)が運営するホテルにおいて、下げ膳と清掃の用途で順次導入する。ロボットの活用を通じて業務効率の向上を図るとともに従業員の負担を軽減し、ホスピタリティ向上につながるサービスにより専念できる態勢を整える。
森トラストは現在、東京マリオットホテル(同)や南紀白浜マリオットホテル(和歌山県白浜町)などでサービスロボットを導入している。下げ膳と清掃に関しては、それぞれ6施設でロボットが稼働中だ。
人との協調によって業務の効率化や生産性向上の効果を引き出すため、年度内に琵琶湖マリオットホテル(滋賀県守山市)などで新たにロボットを導入し、ロボットが稼働するホテルを下げ膳で9施設、清掃は10施設とする。後方支援の業務をロボットに肩代わりさせるとともに、従業員による接客サービスの一層の質向上を図る。
同社はサービスロボットの活用に関して、約10年前から研究開発に取り組んできた。23年からは運営を手がける仙台トラストタワー(仙台市青葉区)において、ソフトバンクロボティクス(東京都港区)などと共同で実証実験を行うなど、実装に向けた活動を加速している。
今後も実際の施設での稼働を通じてデータやノウハウを蓄積し、ロボットの活用範囲をさらに広げる考え。ホテルやオフィス、店舗など複数の施設をまたいで活用できる環境の整備についても検討していく。
日刊工業新聞 2024年10月24日