大成建設が開発、風騒音リスクを可視化するシステムの効果
大成建設は建物の外壁面での風騒音発生リスクを可視化する技術「TSounds―Wind」を開発した。外装付属部材から発生する風騒音について、風洞実験で計測された騒音データと建物周辺の風速・風向などの風シミュレーションデータを連携させ、騒音の部位や程度を3次元(3D)モデル上に色分けして表示する。騒音対策が必要な領域を特定でき、建物外装計画の最適化に役立つ。
独自の騒音評価尺度に基づき、風洞実験による風騒音ランクを建物の3Dモデル上に色分けしてマッピングすることで迅速に騒音発生リスクを把握できる。風騒音が問題となる領域の可視化によって部材仕様の変更や対象範囲の絞り込みなどから効果的な騒音対策を検討でき、騒音低減のためのコスト抑制にもつながる。同社は今後、風騒音評価を要するすべての建物に同システムを積極的に適用。風騒音に配慮した部材の選定など外装計画の最適化を図る。
日刊工業新聞 2024年8月15日