日本自動車販売協会連合会（自販連）が１０日発表した２０２４年上期（１―６月）の中古車登録台数は、前年同期比３・５％増の１８７万４３００台で３年ぶりに増加した。ただ１９７８年度の統計開始以降、上期としては下から３番目の低水準となった。コロナ禍の収束や半導体不足の解消が進み、中古車販売も上向きつつある。一方で認証不正問題に伴う新車の出荷停止が響き、２４年上期の中古車販売も伸び悩んだ。

車種別では乗用車が前年同期比３・９％増の１６４万２３６９台。内訳は普通乗用車が同７・８％増の１００万８５４８台、小型乗用車が同１・６％減の６３万３８２１台となった。トラックは同０・２％増の１８万８２６９台で、このうち普通貨物車は同０・６％増の８万３３３５台、小型貨物車は同０・１％減の１０万４９３４台だった。コロナ禍を経て観光や人の移動が戻り、バスは同２・１％増の５６００台となった。

６月単月の中古車登録台数は前年同月比５・０％減の２９万３６３３台となり、３カ月ぶりのマイナス。６月としては過去最低だった１４年（２８万９５４９台）に次ぐ低水準だった。自販連では「新車需要が上向いていた局面で認証不正による出荷停止があった。タイムラグ（時間差）があって中古車の登録台数にマイナスの影響が表れた」とみている。

中古車競売大手のユー・エス・エス（ＵＳＳ）のオークションデータでは、６月の出品台数は同６・９％減の２５万５９６８台。一方、平均落札価格は同１４・２％増の１２３万９０００円と８カ月連続で上昇した。成約台数も新車供給不足による国内中古車需要の増加や輸出が好調なことから同５・９％増の１８万１７２０台と伸長した。

日本中古自動車販売協会連合会（ＪＵ中販連）は「上期に新車を納車できず、年式が新しい高年式の中古車に人気が集中した。６月に複数の完成車メーカーが公表した認証不正による出荷停止が、今後の中古車販売にどう影響するのかは読み切れない」としている。