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ホンダがタイの車工場集約、年産能力55%減にする背景事情

ホンダがタイの車工場集約、年産能力55%減にする背景事情

アユタヤ工場

ホンダはタイに2カ所ある完成車工場を2025年内に集約する。アユタヤ工場での完成車生産を終了し、プラチンブリ工場に機能を移管する。同国の生産能力は現行比55・6%減の年12万台となる。市場競争の激化で販売が低迷する中、集約で生産効率を高め収益性改善につなげる。

アユタヤ工場は1996年に稼働。生産能力は年15万台で従業員は3300人。セダン「アコード」やスポーツ多目的車(SUV)「CR―V」などを生産する。生産終了後は部品工場として活用する。プラチンブリ工場は2016年に稼働。生産能力は年12万台で従業員は2100人。SUV「HR―V」や小型車「シティ」を生産する。環境適合性が高くラインに拡張性があることなどから同工場への集約を決めた。

ホンダは年27万台の生産能力を持つが、23年の生産実績は輸出分を含めて14万7000台と低迷していた。

タイではSUBARU(スバル)が現地生産を段階的に終了し、25年以降は日本からの輸出に切り替えるほか、スズキも完成車工場を25年末までに閉鎖すると公表している。


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日刊工業新聞 2024年7月10日

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