輸入車販売、2年ぶりマイナス…響いた海上輸送問題
日本自動車輸入組合(JAIA)が4日発表した2024年上期(1―6月)の輸入車新規登録台数によると、外国メーカー車は前年同期比7・2%減の11万3887台だった。暦年の上期として2年ぶりのマイナス、下期を含む半期ベースでは2期連続の減少となった。紅海での商船攻撃による海上輸送問題で供給に時間を要していることに加え、モデル切り替えの端境期で台数を落としたメーカーも一部あった。
供給面に関してJAIAは「5月以降は定期的に日本に到着しており、徐々に回復傾向にある」と分析する。
ブランド別ではメルセデス・ベンツが上期として10年連続で首位。6月単月では3カ月ぶりの首位に返り咲いた。新型「Eクラス」の効果やスポーツ多目的車(SUV)の堅調な販売が寄与した。
電気自動車(EV)は前年同期比16・7%増の1万785台で、上期として6年連続の増加となった。幅広い車種を展開するメルセデス・ベンツやBMWをはじめ、中国・比亜迪(BYD)の「アット3」などが堅調だった。ボルボ・カーの「EX―30」やフォルクスワーゲン(VW)の「ID.4」も新車効果などで台数が伸び、外国メーカー車全体に占めるEVのシェアは同2・0ポイント上昇し9・5%となった。
外国メーカー乗用車の価格帯別では400万円未満、400万円以上1000万円未満、1000万円以上の全ての価格帯でマイナス。1000万円以上の高価格帯はポルシェやアストンマーティンが上期の過去最高台数を更新するなど堅調な需要を維持し、同0・3%の微減にとどまった。
6月単月の外国メーカー車は前年同月比8・1%減の2万2534台で6カ月連続の減少となった。
日刊工業新聞 2024年07月05日