GaN電力増幅器モジュール、三菱電機が5G基地局向け提供
三菱電機は4日、第5世代通信(5G)向けに多数のアンテナ素子を用いる「massive MIMO(マッシブマイモ)」基地局用の窒化ガリウム(GaN)電力増幅器モジュールの新製品のサンプル提供を11日に始めると発表した。「32T32Rマッシブマイモアンテナ」に適した平均出力電力16ワットで、電力増幅器モジュールの使用数削減による基地局の製造コスト低減などに寄与する。サンプル価格は個別見積もり。
独自の高密度実装技術を活用し、電力増幅器をモジュール化。基地局の回路設計の負荷軽減や製造コスト削減につなげる。
5Gの普及に伴い、高速・大容量通信の実現に貢献するマッシブマイモ基地局の敷設も主に都市部で進んでいる。同社は23年に都市部の5G基地局に使われる「64T64Rマッシブマイモアンテナ」向けに、平均出力電力8ワットの製品のサンプル提供を開始している。今後、周辺都市にもマッシブマイモ基地局の敷設が進むと見込み、今回の新製品を投入する。
【関連記事】「日本の総合電機は日立と三菱電機の2社になる」
日刊工業新聞 2024年6月5日