可搬重量800kgの荷積みロボット、ファナックが市場投入
ファナックは可搬重量800キログラムのパレタイジングロボットを開発した。同ロボット「M―410シリーズ」の新機種として8月に市場投入する。可搬重量を従来機種比100キログラム増やし、動作領域なども拡大した。飲料製造や物流倉庫を中心に幅広い産業分野で大型・重量物の搬送に活用できるほか、海外では、れんがや建材などの搬送も想定する。同シリーズとして可搬重量110キロ―800キログラムに対応する製品をそろえ、国内外の自動化需要を取り込む。
新開発の「M―410/800F―32C」は駆動系の効率向上やアームの軽量化により、可搬重量を向上。各軸の最高速度を高めた。ロボット下部の第1軸の基部は、高さを抑えてコンパクト化したことで、ロボット設置面の高さの自由度向上を実現した。モーターの配置などを工夫し、ロボットの全高を従来比約700ミリメートル下げた。また、これまでロボット本体の外部に張り出していた可動ケーブルの一部を、ロボット本体内に収容。これにより、ケーブルと周辺設備の干渉を防げる。デザイン面でも従来の角張った形状を一新。円弧をモチーフとし、大きなR形状の曲線で滑らかにつないだスマートなデザインとした。
ロボット制御装置は、セキュリティー認証の国際規格を取得するなどセキュリティー機能の高い「R―50iA」に対応する。リモート保守に対応するなど最新の機能を活用でき、製造業の自動化に貢献する。
日刊工業新聞 2024年05月14日