CO2排出を最大3割減…日本車両製造、杭打ち機を電動化
日本車両製造は基礎工事で杭(くい)を地面に打ち込む杭打ち機を電動化した試作機「DHJ-15E」を完成させた。5月から実際の工事現場で使い、運転や掘削の状況を調べた上で製品化を目指す。従来のディーゼル機関から電動式に切り替えることで、二酸化炭素(CO2)排出量を1―3割削減できると試算する。
基礎工事を手がけるテノックス(東京都港区)と共同で開発した。工事中は高圧電源を必要とするが、輸送や構内移動時はバッテリー駆動が可能。駆動方式の変更に重点を置き、2023年4月から開発を進めてきた。工事の能力はディーゼル駆動と変わらないという。
開発したのは小型杭打ち機で、都市部や住宅地の中低層建物の工事などに使われる。試験機を使った実地試験はテノックスの工事現場を予定している。製品化の時期は未定。
杭打ち機は基礎工事や地盤改良工事に使う建設機械で、日本車両製造は国内でシェア首位。
日刊工業新聞 2024年04月08日