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「だいち3号」後継作らず…官民連携で新観測システム開発

文部科学省は25日、大型基幹ロケット「H3」試験機1号機の打ち上げ失敗で喪失した先進光学衛星「だいち3号」について、後継機を作らず、官民連携で光学観測システムを開発すると発表した。複数の衛星が連携して一体的に機能する「衛星コンステレーション」による観測システムを採用。民間主体で2020年代後半までに開発・実証する。宇宙航空研究開発機構(JAXA)から民間に技術移転し、観測技術を高度化する。

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民間主体の小型衛星は、分解能40センチメートル級で観測幅50キロメートル以上の性能を目指す。防災や減災、地理空間情報の把握などのニーズに対し、早期に対応する。24年から小型衛星の観測システムの開発・実証を進め、30年にも高度化やビジネス展開を狙う。

一方、JAXAは高さ方向を高精度に観測できる「高度計ライダー衛星」の技術開発を検討し、30年ごろまでに技術開発・軌道上実証を行う。それに向けて、大学や民間と小型で高効率、高機能なレーザー技術などの要素技術開発や商業化への取り組みを進める。同ライダー衛星と民間の小型光学衛星観測システムが協調して観測することで、高さを含めた3次元の地形情報を生成する技術の獲得を目指す。

日本はH3試験機1号機の失敗で、だいち3号を失った。成功の場合は26年度にも後継機を打ち上げる予定だったが、失敗を受けて計画を変更した。

日刊工業新聞 2024年03月26日

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