大林組が開発、「耐火被覆吹き付けロボット」新型機の性能
大林組は鉄骨の火災損傷を防ぐための耐火被覆作業に使う耐火被覆吹き付けロボットで、小型・軽量化し自律移動機能を高めた新型機を開発した。2023年11月から都内の建設現場での適用を開始し、新型機による施工面積は23年度内に延べ9000平方メートルを超える予定。
同社が開発した耐火被覆吹き付けロボットには、あらかじめ登録した作業データに従って現場施工エリア内を走行し、所定の位置に停止して作業を開始する自律移動機能を搭載している。新型機では、位置決め時の測位法に測量で利用されている後方交会法を採用し、より正確な自律移動を実現した。
既存の耐火被覆吹き付けロボットと同様の作業性能を保ちつつ、横幅は従来機比500ミリメートル縮小、重量は同500キログラム軽量化した。これにより現場施工エリア内での操作性が改善し、仮設エレベーターを用いた運搬作業などを円滑化できる。
今後も耐火被覆吹き付けロボットの施工実績を積み重ねながら開発を継続。広く普及させることで建設業界の生産性向上や省人化への貢献を目指す。
日刊工業新聞 2024年02月07日