積水ハウスが木製オーダーメード家具のアイダを買収した狙い
積水ハウスは木製家具メーカー「アイダ」(東京都港区)の全株式を取得し、買収した。買収金額は非公表。無垢(むく)木材を使用したオーダーメード家具で、高品質な製品展開を強みとする。人口減少で国内の住宅市場の縮小傾向が見込まれる中で、中高級層にターゲットを絞り、空間デザインや建材などの事業と連携した提案を強化する考えだ。
アイダは無垢木材の一枚板テーブルを中心に、家具の自社ブランド「家具蔵(KAGURA)」を展開する。国内外の原木材産地にネットワークを持ち、調達から企画、製造、販売、アフターメンテナンスまで一貫して手がける。茨城県常陸大宮市の工場で製造。販売店は東京都内を中心に展開する。今回の買収により、積水ハウスの戸建住宅、賃貸・事業用建物、マンションなどあらゆる事業分野で、アイダの家具をセットで提案する。
積水ハウスは2022年9月、無垢木材による壁や天井、階段材などのインテリア材メーカーのマルホン(浜松市浜名区)を買収。23年6月には、顧客の感性を反映した住宅提案事業「ライフニットデザイン」を開始した。中高級層向けに、個別要望に応じた対応を強化している。
日刊工業新聞 2024年01月12日