「毎月1億円超える売り上げがある」中国BYDとの取引拡大へ、共和レザーが攻略部署
共和レザーは自動車内装品を所管する「モビリティ事業部」内に、中国の電気自動車(EV)大手の比亜迪(BYD)への採用拡大を担う専門部署「BYDプロジェクト」を設置した。同事業部との兼務スタッフと、中国・河北省の現地法人スタッフの計10人程度で構成。BYDとの取引の強化とともに、EV向け内装品の情報や中国メーカーのニーズを把握する役割も担う。
現状、BYDとの取引については「毎月1億円を超える売り上げがあり、拡大し続けている」(花井幹雄共和レザー社長)。シートやインストルメントパネル(インパネ)、コンソールなどを納めている。今後は、既に一部の中国メーカーと取引実績のある加飾フィルムの採用も目指す。
BYDプロジェクトのメンバーに中国法人のスタッフを含めることで、色使いやライティングなど日本とは異なる現地独特の好みを捉える。
BYDによる2023年1―11月の新エネルギー車(NEV)の累計生産台数は、前年同期比66・7%増の273万6259台に拡大した。このうち乗用車のEVは同75・0%増の141万3198台、プラグインハイブリッド車(PHV)は同58・4%増の131万2357台だった。
日本市場では1月にEVのスポーツ多目的車(SUV)「アット3」、9月に同小型車「ドルフィン」をそれぞれ発売。
24年春に同セダン「シール」の発売を予定している。
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日刊工業新聞 2023年12月13日