ニュースイッチ

床から高さ2mの居住域空間のみ効率冷暖…高砂熱学が投入する空調機の仕組み

床から高さ2mの居住域空間のみ効率冷暖…高砂熱学が投入する空調機の仕組み

「フレッシュクール」の屋外空調機

高砂熱学工業は体育館向け換気機能付き空調機を発売した。床から高さ2メートルの居住域空間のみを効率良く冷暖房し、競技だけでなく災害時の避難所向けに体育館が使われる際でも安全に過ごせる環境作りにつなげられる。空調機器製造・販売子会社の日本ピーマック(神奈川県厚木市)の代理店を販売窓口として自治体や民間の運動施設向けに提案し、今後3年間で600台の販売を目指す。

新開発の「フレッシュクール=写真」は、日本ピーマックと共同で開発。茨城県つくばみらい市の小学校体育館での実証試験を経て販売開始を決めた。

夏期は、館内の下部から低速給気して上部から排気する置換空調を採用し、居住域だけを効率良く冷却・除湿する。冬期は、下部から高速給気して中心部まで暖気を到達させる。これにより、一般的な空調方式と比べて年間のエネルギー消費量を大幅に削減できる。

また、新鮮な外気を直接冷却・加熱して室内へ供給するため、窓開け換気が不要で虫の侵入なども防げる。空調機の室内機と室外機は一体型で、設置工事も簡略化できる。

日刊工業新聞 2023年12月07日

編集部のおすすめ