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伝熱性能4割向上…三菱電機が業界最高クラス「鉛直アルミ扁平管熱交換器」開発

伝熱性能4割向上…三菱電機が業界最高クラス「鉛直アルミ扁平管熱交換器」開発

開発した熱交換器と冷媒の流れ(イメージ)

三菱電機は冷暖房用のヒートポンプ式空調機向けに、自社従来製品より最大で約4割伝熱性能を向上させ、業界最高クラスとした鉛直アルミ扁平(へんぺい)管熱交換器を開発した。上向きに延びるアルミ扁平管(VFT)と、二重管構造の高性能冷媒分配器を採用。より細い径のアルミ扁平管を高密度に設置しつつ、冷媒を均等に行き渡らせることを可能にした。また、熱交換器の内容積を最大約2割削減し、冷媒量を減らせた。同交換器のヒートポンプ式空調製品への適用を進めていく。

ヒートポンプは冷媒を圧縮・膨張させることで冷暖房や水を温めるのに使われている。ただ、ヒートポンプ式空調機では地球温暖化係数の高いフロン冷媒が使われている。このため、冷媒量を削減する必要があるが、削減すると伝熱性能が低くなるという課題があった。

伝熱性能の向上と冷媒量の削減を両立するには、熱交換器内に冷媒を流す扁平管をより細径で高密度に多数配置する必要がある。だが従来の水平アルミ扁平管熱交換器では構造上、冷媒を均等に行き渡らせることが難しかった。


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日刊工業新聞 2023年11月15日

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