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小型6軸ロボットのシェア倍増、セイコーエプソンが拡販へ二本柱の戦略

小型6軸ロボットのシェア倍増、セイコーエプソンが拡販へ二本柱の戦略

セイコーエプソンの6軸ロボット「VT6L」

セイコーエプソンは垂直多関節6軸ロボット分野を強化する。可搬質量20キログラム以下の小型機種の拡充とともに、ユーザーの裾野拡大の二本柱の戦略で拡販する。強みのセンシング技術などと組み合わせた高機能なロボットシステムとして幅広い業界に提案し、従来は人手に頼っていた難作業の自動化需要を取り込む。現状で約5%と推計される6軸ロボット(同20キログラム以下)のシェアを、近い将来に2倍以上に伸ばす。

セイコーエプソンは水平多関節(スカラ)ロボットや6軸ロボットを展開する。腕時計のムーブメント組み立て用のスカラロボットを自社開発したことにルーツがあり、小型部品の精密組み立て用途などを得意とする。

可搬質量20キログラム以下のスカラロボットで世界シェア約3割を持つ。また2025年度までの長期ビジョンの中で、ロボット分野を成長領域に定めている。

今回、その一環で6軸ロボットの強化に乗り出す。7月には6軸ロボット「VT6L」にバッテリー駆動可能なタイプを投入した。可動式の汎用架台への搭載が可能となり、変種変量生産への適用力が向上。今後も引き続き製品群を拡充する。

並行してユーザーの裾野も広げる。元々、同社のロボットを多く導入してきた電子・電気業界に加え、自動車や惣菜などの食品分野も本格開拓する。

具体的には同社製の力覚センサーシステムや分光ビジョンシステムといったセンシング機能を活用。これらを周辺機器としてロボット本体と組み合わせた提案を強化する。

加工対象物(ワーク)を高精度に検知・認識することなどを可能にし、部品の搬送や組み立て、検査用途など難作業での自動化ニーズを取り込む考え。

日刊工業新聞 2023年11月21日

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