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ロボット生産を完全自動化へ、セイコーエプソンが生産性高める

ロボット生産を完全自動化へ、セイコーエプソンが生産性高める

4台のロボットを同時に稼働させて、モーターにさまざまな部品を取り付ける

セイコーエプソンは水平多関節(スカラ)ロボットの一部機種の組み立てを、2025年度中に完全自動化することを目指す。自社製のスカラロボットと6軸ロボットを用いて、スカラロボットに搭載するモーターの組み立てや、配線などの自動化に取り組む。ロボットの多能工化でコストを削減し、限られた空間内で生産性を高める。自動化で培ったノウハウを顧客への提案につなげる。

スカラロボットや6軸ロボットの開発・生産を手がける富士見工場(長野県富士見町)で、スカラロボット組み立ての完全自動化を目指して、多品種少量生産に対応できる自動化設備を開発する。

まず、スカラロボットに搭載するモーターの自動組み立て装置を23年12月に稼働する。同装置は、自社製のスカラロボット2台と6軸ロボット2台の計4台で構成。4台のロボットが同時制御で、6種類のモーターユニットを並列して組み立てる。モーターの自動組み立て装置の稼働後に、配線や配管など難易度が高い作業の自動化にも取り組み、完全自動化を目指す。投資額やコスト削減効果などは非公表。

セイコーエプソンでは、中国・深セン、長野県の協力会社を含め3拠点でロボットを生産している。富士見工場で培った完全自動化のノウハウを他工場にも展開するほか、顧客へのソリューションにもつなげる。


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日刊工業新聞 2023年11月16日

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