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“経営コーチ”助言で7大学の「知」を収益化、PEAKSがまとめた実証事例の中身

内閣府委託事業の大学支援フォーラム(PEAKS)は、日本型大学成長モデルに向けた実証事業を、会員である七つの大規模大学で実施した。ベンチャーキャピタリストなど“経営コーチ”チームの助言を受け、大学の知の資産を収益化する事業計画を策定した。東京大学におけるリカレント教育や、京都大学における寄付金集めの強化といった戦略立案を、他大学でも参考になるノウハウ集にまとめた。

これは産学官のトップらがメンバーとなっているPEAKSの実証事業における第1期の取り組み。各大学が半年ほど経営コーチ5人程度の支援を受け、事業計画を策定。それをモデルに一般化したノウハウを構築した。経営コーチを大学コミュニティーの支援人材として育成する狙いもある。

他に大阪大学がデータ分析のインスティテューショナルリサーチ(IR)による研究力強化とマネジメント、東京農工大学が演習林のカーボンクレジットなど土地建物の活用、立命館大学が社会的起業の支援、九州大学名古屋大学が独自のファンド設立で、それぞれ参加した。

ノウハウ集の公開は会員限定だが、大学は年会費なしで加入が可能。PEAKSはノウハウ集を一助に会員増を図る。現在は第2期の実証をしている。

日刊工業新聞 2023年11月16日
山本佳世子
山本佳世子 Yamamoto Kayoko 編集局科学技術部 論説委員兼編集委員
私はPEAKSの幹事会のメンバーに入っていることもあり、事業の中身を聞きましたが、「ちょっと記事にする感じではないかな」という感想を持ちました。かなり現場サイドの実践内容に寄っていたためで、逆にいうとこのノウハウ集は、大学資産の収益化を思案する最先端の現場には、かなり有益なのではないかと思いました。第2期は地方大学が対象で、北海道大学と新潟大学と広島大学で取り組まれています。大学によってはこちらの方が、より参考になりそうです。

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