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キヤノンの通期予想、売上高4.2兆円に下方修正した理由

キヤノンの通期予想、売上高4.2兆円に下方修正した理由

医療機器事業は堅調に推移する見通し

キヤノンは26日、2023年12月期連結業績予想(米国会計基準)の売上高を7月公表比1430億円減の4兆2200億円に下方修正した。需要の軟化に加え、部品不足の解消に伴う製品供給量の回復でカメラやプリンターといったBツーC(対消費者)商材では価格競争が再発していることを織り込んだ。部品代や物流費の低下、為替の円安傾向を勘案し、営業利益をはじめとする各利益項目は据え置いた。

単位億円、増減率%、下段通期見通し、▼は赤字・マイナス。配当がある場合の上段カッコ内は前の期の実績、下段通期見通し

事業別の売上高ではイメージングが前期比12・1%増、メディカルは同9・4%増を見込む。監視カメラはセキュリティー向けの販売増に加え、マーケティングや生産現場などの用途拡大で2ケタ成長を目指す。10―12月期の想定為替レートは1ドル=145円、1ユーロ=155円とし、ともに7月時点の見通しから10円の円安に見直した。

23年1―9月期連結決算は増収かつ各利益段階で増益となった。ただ中国経済の悪化などを受け、需要は停滞傾向にある。またプリンターやカメラでは需給バランスから他社との販売競争も激化している。オフィス複合機や商業印刷機、半導体製造装置といった大型装置は商談の長期化に加え、人手不足による設置の遅れで10―12月期への繰り越しが発生した。

同日会見した浅田稔専務執行役員は「これまでは供給制約があり、コストアップを背景に値上げしてきたが、この下期に入って価格競争が発生している」と述べた。


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日刊工業新聞 2023年10月27日

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