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防塵・防水・耐候のIoTセンサー、丸紅情報と朝日ラバーが開発

防塵・防水・耐候のIoTセンサー、丸紅情報と朝日ラバーが開発

予約受け付けを始めた「体験キット」。センサー2種とUSB受信機をセットで提供する

丸紅情報システムズと朝日ラバーは、シリコーンゴム加工により防塵・防水対応したIoT(モノのインターネット)センサーデバイスを共同開発した。温度センサーと温度や照度、加速度などを測るマルチセンサーの2種類を展開。太陽光発電パネルの搭載により電源が不要で長期間使え、農業など屋外環境での利用を見込む。このほどデータ受信機をセットにした体験キットの予約受け付けを始めた。2024年3月にデバイス単体で発売し、24年度に3億円の売り上げを目指す。

独自の表面改質処理でシリコーンゴム同士を密着させる朝日ラバーの分子接着接合技術を活用し、無線センサーモジュールをシリコーンゴムの筐体(きょうたい)で覆った。防水と防塵、耐候性に優れ、落下や衝撃からデバイスを守る。

農業向けでは土壌の温度やビニールハウス内の照度などを継続してデータ化し、農家の勘や経験に基づいて行っていた農作業の標準化に活用する。スーパーマーケットでの利用では、冷蔵・冷凍ケースの温度を監視し、過剰な場合は室外機の出力を下げることで電力削減にもつなげる。

無線センサーモジュールは独エンオーシャンの製品を活用。見通し距離で約100メートル通信する。データはUSB受信機で受信する。

デバイスは搭載した太陽光発電パネルで電力供給するほか、キャパシターやコイン電池により天候不良の場合や夜間にも一定時間動作を継続する。温度センサーの概算サイズは幅67ミリ×奥行き20ミリ×高さ14ミリメートル。マルチセンサーは幅45ミリ×奥行き45ミリ×高さ18ミリメートル。

体験キットは温度センサー、マルチセンサー、USB受信機の3点セットで、消費税抜きの価格は4万9800円。11月末から出荷する。デバイスは朝日ラバーの白河第二工場(福島県白河市)で量産し、販売は同社と丸紅情報の両社で行う。デバイス単体の価格は今後詰める。

日刊工業新聞 2023年10月11日

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