シンプルでミニマルなパイプならではの佇まい 実現するのは現場の技術とプライド
インテリアの好みは人それぞれ。しかし、限られたスペースを有効的に、なおかつおしゃれに使いたい、というのは誰もが願うことだ。摂津金属工業所が新たに立ち上げたオリジナルのインテリアブランド「KOSEN」(コウセン)は、同社が加工を得意とする「パイプ」の魅力と利点を生かした、デザイン性と利便性を兼ね備えた製品を展開している。そんなラインナップの中でも今特に注目を集めるのが「ソーホース」だ。
銀座 蔦屋書店に工場発「モノづくり」ポップアップショップが出現!18社・約70製品が集結【工場でも使われている、柔軟性が魅力の家具】
「ソーホースは英語で書くと『sawhorse』。訳すると“木挽き台”で、つまり作業台のことです。2つ並べてその上に板を渡せば簡易的かつ安定した作業台を作ることができ、現在我々のような製造業の工場などでも活躍しています」―そう説明するのは同社の田中啓司社長。ソーホースはつまり、製造業の現場でおなじみの製品をインテリア向けとして再構築した製品なのだ。
製造現場では「作業台」だが、ソーホースは加えてデスクや食卓用のテーブルとして使用することを想定している。一番の特徴はそのスマートな印象だ。楕円パイプを溶接し、構成しているため全体の線が細くシンプルな佇まい。上に乗せる板もガラスや木材など、素材を選ばないのも魅力だ。また、軽量で強度を保つ、というパイプの良さを最大限に生かしており、1つにつき3kgと軽量。そして耐荷重は100kgとなる。
【現場が自信をもてるものを】
ブランド名の「KOSEN」はパイプを加工するレーザー「光線」とパイプ同士が交わる「交線」両方の意味が込められている。普段よりパイプ加工の技術で店舗什器などを製造する同社の技術と特長が込められたブランド名だ。デザインは同社と長年付き合いがあるプロダクトデザイナーの江口海里氏が担当している。
「もともと当社は自社ブランド開発には積極的。今回は信頼できるデザイナーの方にお願いできるとのことで、しっかりとコンセプトも考えました。実は当初、インテリアはライバルが多すぎるため、工場内で使用する製品に絞り、デザインを描いていただいていました。ところが製品サンプルがなかなか現場から上がってこなかった」(田中社長)。
作ったことがない製品を手探りで作るのだから時間がかかるのは当然。しかし、何より現場が「乗り気」ではないのが、田中社長の目にもわかった。そこで、試しに現在のソーホースの原型となるパイプを使ったインテリア製品の試作を依頼。すると、その日のうちにサンプルができあがったのだ。自身の技術を存分に生かせるモノづくりだからこそ、現場には迷いがなかった。
「ソーホースではブランド名にもなる『交線』が魅力の製品。パイプ同士が重なる個所に的確なカットを入れてぴったりつなぎ合わせ、溶接する。この技術の美しさが凛とした印象を保ちます。加工は難しいですが、現場は苦労自慢をしつつ楽しんでいました。自分たちの作ったものに誇りと自信が持てこそブランドとして成り立つ。あえて厳しいインテリア分野でも挑戦してみたいと心に決めました」(田中社長)。
現在、コート掛けやテーブルなどの製品も展開。今後、シェルフ、スツールなどの新たな製品開発に挑戦し、着実にラインナップを増やしていく。
商品情報
シリーズ名:スチール製家具シリーズ「KOSEN」
商品名:ソーホース
用途:テーブル脚
サイズ:W555×D382×H710mm
価格(税込):1脚:27,500円
販売サイト:https://kosen.furniture/
企業紹介
(株)摂津金属工業所 SETTSU METAL INDUSTRIAL CO.,LTD.
所在:〒578-0901 大阪府東大阪市加納4-14-12
従業員数:72名
事業内容:パイプ材を主とした金属板金加工、店舗用陳列台などの開発製造販売
FACTORY’S GOODs 詳細情報
ポップアップショップ @銀座 蔦屋書店
会期:2023年 11月3日(金・祝)〜4日(土)12:00~20:00(最終日は19:00)
会場:銀座 蔦屋書店 GINZA ATRIUM (東京都中央区銀座6丁目10−1 GINZA SIX 6F)
https://store.tsite.jp/ginza/
入場登録:不要
入場料:無料
店頭タイアップによるフェア @銀座 蔦屋書店
会期:2023年10月21日(土)~11月5日(日) 10:30~21:00
会場:銀座 蔦屋書店 (東京都中央区銀座6丁目10-1 GINZA SIX 6F)EATALY側展示台
https://store.tsite.jp/ginza/
技術展示&ポップアップショップ @東京ビッグサイト
会期:2023年 11月29日(水)〜12月1日(金)10:00~17:00
会場:東京ビッグサイト 西2ホール (G-01)(東京都江東区有明3-11-1)
入場登録:要(詳細は https://autumnfair.nikkan.co.jp/ 参照)
入場料:1,000円(入場登録者、招待状持参者、中学生以下無料)
特設Webサイト:https://biz.nikkan.co.jp/brand/factorysgoods/
展示会スポンサー
株式会社ソディック
株式会社青山財産ネットワークス
日進工具株式会社
牧野フライス精機株式会社
碌々スマートテクノロジー株式会社
一般社団法人日本工作機械工業会
株式会社アマダ
モノづくり日本会議