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吸収エネルギー2倍、竹中工務店・物材機構が開発「制振ダンパー」初適用

吸収エネルギー2倍、竹中工務店・物材機構が開発「制振ダンパー」初適用

制振ダンパー

竹中工務店物質・材料研究機構、淡路マテリア(兵庫県洲本市)は、鉄系形状記憶・高耐疲労合金製の制振ダンパーの吸収エネルギーを2倍に高め、中日ビル(名古屋市中区)に初適用した。溶接技術を確立し、制振ダンパーの芯材を十字構造に改良した。1基当たりの吸収性能が向上し、ダンパーの本数を減らせる。建物の空間効率が上がる。超高層ビルや大規模建物への適用を進めていく。

鉄マンガン・シリコン系のFMS合金の溶接技術を確立した。FMS合金は溶接が難しく、鋼材と溶接して十字構造とするか、平板として利用していた。FMS合金同士で溶接できるようになり、FMS合金で十字構造を作れるようになった。吸収エネルギーが2倍になる。

FMS合金は一般的な鋼材に比べて10倍の疲労耐久性をもつ。物材機構が溶接材の開発、淡路マテリアは製造、竹中がダンパーの設計施工を担当した。今後、土木分野などにも展開していく。

日刊工業新聞 2023年09月29日

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