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水素でコーヒー焙煎、UCC上島珈琲が10億円で量産機

水素でコーヒー焙煎、UCC上島珈琲が10億円で量産機

実験用水素焙煎機を用いた焙煎

UCC上島珈琲(神戸市中央区、朝田文彦社長)は、富士工場(静岡県富士市)に水素を熱源にしたコーヒーの焙煎機を新設し、2025年4月に稼働すると発表した。総事業費は10億円。コーヒー焙煎の熱源は一般に天然ガスが使用されるが、水素をバーナーの燃料にすることで、カーボンニュートラル温室効果ガス排出量実質ゼロ)につなげる。

東日本地域におけるレギュラーコーヒーの主力生産拠点であることや、グリーン水素を調達できる山梨県に近いことなどから、同社としては初の水素を熱源とした量産機を富士工場に新設することを決めた。年約6000トンの生産を予定する。都市ガスや液化石油ガス(LPG)と水素を混合して焙煎することも可能という。水素調達量は未定。

UCC上島珈琲はこれまで新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成を受け、官民連携で水素焙煎機やバーナーの開発・実装を進めてきた。

日刊工業新聞 2023年09月26日

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