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250時間も運転!三菱重工が水素ポンプの長期耐久を確認

250時間も運転!三菱重工が水素ポンプの長期耐久を確認

水素ステーション向け超高圧液体水素昇圧ポンプ

三菱重工業は水素ステーション向けの90メガパスカル(メガは100万)級超高圧液体水素昇圧ポンプを累計250時間運転し、長期耐久性を確認した。米国の水素燃料供給大手ファーストエレメント・フュエル(FEF)と米カリフォルニア州で共同実施した。燃料電池車(FCV)に燃料の水素を安定的に充填できる。2024年まで試験を続け、その後、米国をはじめとする世界の液体水素ステーション市場に投入する予定。

実際の水素ステーションと同条件で連続運転できるFEFの水素供給施設で実施した。起動・停止運転を約300回行い、燃料電池バス1100台分に相当する約30トンの液体水素を昇圧した。  消耗品を含む各種部品の健全性や耐久性を確認した。吐出圧力90メガパスカルで1時間当たり約160キログラムの大流量運転を継続的、安定的に実施できた。

液体水素昇圧ポンプは気体の水素を昇圧する方式に比べ、エネルギー消費量を約4分の1に抑えられる。原子力発電所向けなどの産業用ポンプの技術と経験を基に開発した。

日刊工業新聞 2023年09月14日

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