川崎の高炉跡地で空飛ぶクルマ実証、JFEのまちづくり計画とは
JFEホールディングス(HD)は7日、JFEスチール京浜地区(川崎市川崎区)の高炉休止後の土地利用構想を策定したと発表した。脱炭素化に資する水素・アンモニア供給基地のほか“空飛ぶクルマ”や自動運転などの実証フィールドを提示。2028年度の一部土地の利用開始、50年度の大方完成を目指し、行政や近隣企業とともに段階的にまちづくりを進める。
8月末に発表した土地利用方針を受けてまとめた。厚板工場などを除く、川崎市川崎区の約222ヘクタールが対象で、コンセプトは「脱炭素」「次世代産業育成」「首都圏防災」の3都市形成だ。
国内最大級の大水深バースや原料ヤード跡地を先導エリアとし、水素・アンモニア供給拠点や港湾・物流施設に充てる。高炉跡地は最先端インフラを備えた共用空間や次世代産業・複合開発ゾーンとする。近隣に立地する石油、ガス、電力などの企業とも連携を図る。
京浜地区は旧日本鋼管(NKK)発祥の地。JFEHDは土地の売却や賃貸、事業利用を進め「今後も川崎臨海部を支える。全国で行われる臨海部開発のモデル地区になれたらよい」(岩山真士専務執行役員)としている。
日刊工業新聞 2023年09月08日