エンジンブレードでオブジェ、ANAと川重が航空機廃材を身近なアイテムに
ANAホールディングス(HD)と川崎重工業は、航空機の端材や使用済み部材から日常使いの商品を開発し、通信販売サイト「ANAモール」で発売した。協力会社の天龍エアロコンポーネント(岐阜県各務原市)とナベヤ製作所(同)が、航空部品製造の高い技術力を生かして加工した。「これを機に日本の航空機製造業を知ってほしい」(ANA担当者)とする。
オブジェやキーホルダーなど5種類7アイテムを用意した。初回販売は各アイテム30―50個で、準備でき次第、追加販売する。
特にエンジンブレードを使ったオブジェは、航空機が世界を飛び回ったことを感じられるものだ。燃焼室後方のタービンのブレードを使っており、1000度C超の高温高圧空気が吹き付けられたことで、白い耐熱塗装表面に“焼き”の模様が入っている。また、パスケースの部材同士をつなぐリベットを差し込む穴は、公差1000分の1インチという高い精度で加工された。
日刊工業新聞 2023年07月21日