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テラモーターズ40億円調達し3倍に増員、充電インフラ整備に攻勢

テラモーターズ40億円調達し3倍に増員、充電インフラ整備に攻勢

テラモーターズのEV充電サービスはマンションや自治体、ホテル、ゴルフ場などで採用されている(利用イメージ)

テラモーターズ(東京都港区、上田晃裕社長)は、シリーズCラウンドで総額40億円を資金調達した。大阪ガス、東京センチュリー、住友三井オートサービス(同新宿区)、米ペガサス・テック・ベンチャーズを引受先とする第三者割当増資などを実施。電気自動車(EV)充電インフラ事業で人材の採用を強化し、2024年3月末までに同事業に携わる社員を現状の約3倍となる300人程度に増員する。開発面では製品・サービスの改修や拡張を行う。

調達した資金は、インフラ網の拡充を加速するため採用や組織体制強化への投資に活用する。テラモーターズはハードウエア、アプリケーションの開発から補助金申請代行、設置工事まで一貫して請け負う。営業や開発部門の強化に加え、専門的なノウハウが必要な補助金の申請業務、施工に関する調整・管理を担う人材を確保する。

EV充電インフラ事業への新規参入が相次ぐ。各社は国などの補助金の活用を前提とした低コストでの設置プランを掲げるが、予算が早期に上限に達し補助金切れの懸念もある。受注・設置台数増に備え一連のサポートに対応する人員を確保する。テラモーターズの徳重徹会長は「23年度が勝負の分かれ目。業界で圧倒的シェアの獲得を目指す」と話す。

開発では同社のEV充電サービス「テラチャージ」の範囲拡大や機能面、ハード面の改修、拡張を行う。またEVを基軸としたエネルギーマネジメントや、電力供給に応じて電力需要を制御する「デマンドレスポンス」など事業領域の拡大にも資金を振り向ける。

テラモーターズは22年4月にEV充電インフラ事業に新規参入。マンションや自治体、ホテル、ゴルフ場などで採用され、23年4月時点で3752台を受注した。同事業の社員は当初の4人から約100人の規模に成長。EV普及のほか、25年以降に東京都が新築マンションへのEV充電器の設置義務化を予定していることも事業拡大の追い風になりそうだ。

日刊工業新聞 2023年06月26日

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