「北陸新幹線」延伸開業見据え…JR西日本が運行する観光周遊型XRバスとは?
JR西日本は2024年春の北陸新幹線の金沢-敦賀間延伸開業を見据え、福井県内を走る観光周遊型XR(現実と仮想の融合)バスの営業運行を同年夏に始める。京福バス(福井市)や福井銀行などと共同で開発する。新たな“観光の目玉”と位置付け、地域の既存の交通手段と組み合わせた新たな観光周遊ルートを構築、発展させる。
JR西と福井県が同バス運行の連携協力で協定を締結。JR西子会社のJR西日本イノベーションズや福井銀行グループなどが共同出資をし、バス車内に設置するXR設備を開発、保有する特別目的会社(SPC)を設立する。XRバスでは福井の自然や文化、歴史をリアルとデジタルの融合で体現できるようにする。車窓風景に重ね合わせた臨場感ある拡張現実(AR)の体感、観光地にまつわる仮想現実(VR)映像によるワクワク感を演出する。
バスはJR福井駅と主要観光地を片道で運行し、既存の交通手段との周遊旅行につなげる。地域や旅行会社のニーズがあれば貸し切り運行を検討する。交流人口拡大や持続可能で豊かな地域づくりへの貢献を目指す。
日刊工業新聞 2023年06月21日