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理研機械が風力発電システム商用化へ、ベンチャーの独自技術生かす

理研機械が風力発電システム商用化へ、ベンチャーの独自技術生かす

COLSが開発中の風力発電システムの一部

リケン子会社の理研機械(新潟県柏崎市)とコアレスモータ(COLS、神奈川県大和市)は風力発電システムを共同開発する。ピストンリング製造設備の設計開発で培った機械設備ノウハウを生かし、COLSが独自に開発している発電システムの性能向上や量産に向けた課題抽出、対策を進める。2026年度の発売を目指す。

COLSはコアレス機構に特化した発電機やモーターを開発するベンチャー。独自技術で微風から強風まで発電できるシステムを開発している。両社は共同で発電効率向上のための改良や、耐候性、耐久性、安全性、コスト、製造能力などの課題に取り組む。

まずは理研機械の工場に設置し、実環境での評価を行う。24年以降は、各地域に試作品の設置を拡大する。また新潟工科大学の風・流体工学研究センターとも連携する。同大学が持つ大規模な風洞実験設備でシステムの性能評価を行う予定。

リケンとCOLSは19年に資本提携契約を締結。共同開発を進める中でCOLSは機械的なギアを使わずに、電気的なシステム変換ができる新技術を発明した。

今回、COLSは同技術を発電機向けに最適化した。

日刊工業新聞 2023年06月09日

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