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日産の新型「セレナ」HVに搭載、愛知機械が1400ccエンジン生産

日産の新型「セレナ」HVに搭載、愛知機械が1400ccエンジン生産

日産のセレナHVモデル向けパワートレーンのカットモデル

愛知機械工業(名古屋市熱田区、早川敦彦社長)は、日産自動車のハイブリッド車(HV)向けに排気量1400ccの新型ガソリンエンジンを生産する。今春発売のミニバン「セレナ」のHVモデルに搭載される。日産は2026年度に世界でHVなど電動車の販売比率を現状比21ポイント増の44%に引き上げる計画。愛知機械工業はグループの主要エンジン生産拠点として電動化に貢献する。

愛知機械工業は日産の完全子会社。エンジン、減速機、内燃機関向け部品などを日産、仏ルノー、三菱自動車の3社連合(アライアンス)を中心に供給している。

愛知機械工業の熱田工場(名古屋市熱田区)では日産の小型車向けエンジンを集中的に生産している。今回の1400ccエンジンは、既存の組み立てラインで混流生産する。

新型エンジンは日産の独自のHV技術「eパワー」向けの専用エンジンで、約6年ぶりに全面改良したセレナのHVモデルに搭載する。HVは年約6万台の生産を計画し、新エンジンの生産も同規模程度と見られる。

同社は「ノート」など日産の主力小型HV向けにも同1200ccのエンジンを供給する。今後もeパワー向けエンジンの多くを生産する見込みだ。

日産は26年度までにHVの販売比率を日本で43%、欧州で20%、中国で12%に引き上げる目標を掲げる。今後は充電インフラが不足するメキシコ、南米、エジプト市場などにもHVを積極的に展開して販売を拡大する。


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日刊工業新聞 2023年月4月11日

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