出力250kW、IHIが航空機用電動モーター試作
IHIは秋田県立大学、秋田大学、秋田県内の企業と、出力250キロワットの航空機推進系大出力電動モーターの試作機を開発した。自動車用の排気量3リッターターボエンジンに匹敵する大出力モーターで、航空機の電動化につながる。IHIは将来的には同1000キロワット以上まで増強し、200人乗り中型航空機向け電動ハイブリッド推進システムとしての搭載を想定する。2030年代に同システムの実用化を目指す。
秋田県立大と秋田大が共同運営する電動化システム共同研究センターとIHI、県内企業が連携した。永久磁石を高密度磁石配列(ハルバッハ配列)に基づいて配置して利用効率を最大化し、大出力化、小型化、軽量化に成功した。
IHIは小型・軽量での大出力化と、モーター部品の回転しない部分の製造課題に取り組んだ。それぞれ従来工法では工業化が難しいとみられていたが、コイルや鉄心の製造工法を開発して課題を克服した。
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日刊工業新聞 2023年4月3日