国産車で最高の出力達成、いすゞとUDトラックスが開発した新型トラクターヘッドの性能
いすゞ自動車とUDトラックスは、共同開発した新型トラクターヘッドを4月4日に発売する。2021年4月にUDがいすゞ傘下に入って以来の技術協業の第1弾。両社の知見を持ち寄り、エンジンの小型化で積載効率を高めたほか、運転操作性や安全性能も向上した。
新型トラクターヘッドは、いすゞブランド「ギガ」、UDブランド「クオン」で発売する。エンジンなど主要部品は両車種で共通化した。排気量11リットルと13リットルのディーゼルエンジンを用意し、13リットルの最高出力は国産車で最も高い530馬力を達成。積載量の向上で輸送効率を高め、ドライバー不足に対応する。
UDの新型手動変速機(AT)や電子制御式ステアリングを採用し、操作性を向上。ドライバーの疲労軽減や安全確保につなげる。
車型展開は物流事業者の幅広いニーズに応えるため、前1軸・後1軸の「4×2」タイプ、前1軸・後2軸で重機や鉄鋼など重量物輸送に適した「6×4」タイプを揃えた。
いすゞの南真介取締役は「顧客は両社ですみ分けできており、お互いに販売を増やしていければ」と話す。今後もドライバーの長時間労働規制対応や環境負荷低減に向け協業を加速する。
日刊工業新聞 2023年03月30日