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国内ESG債発行が初めて4兆円を突破した!

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の集計によると、国内ESG(環境・社会・企業統治)債発行は、2月が総額で前年同月比28・3%減の2169億円となった。2022年度の累計発行額は4兆1786億円で、初めて4兆円を突破した。

2月の内訳は環境貢献が資金使途のグリーンボンド(環境債)が4件で、総額300億円。社会課題解決が資金使途のソーシャルボンドが10件で、同1079億円。環境貢献・社会課題解決の双方に資する使途のサステナビリティボンドが4件で、同510億円。

事前に設定したサステナビリティー(持続可能性)に関連する目的の達成状況に応じて条件が変化するサステナビリティ・リンク・ボンド(SLB)が2件、同280億円。

2月に条件決定した主なESG債は、清水建設がサステナビリティボンドを年限5年・200億円、利率0・55%で発行した。資金使途は自社施設の建設資金のために調達した借入金の返済などに充てる。

東急不動産ホールディングスは環境債を年限3年・100億円、年限5年・100億円で発行した。利率はそれぞれ0・32%、0・694%。太陽光発電所や風力発電所の設備資金などに充当する。

日刊工業新聞 2023年03月10日

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