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マスク着用「個人の判断」で接客どうする?企業の対応割れる

新型コロナウイルス感染症対策としてのマスク着用を「個人の判断」に委ねる政府の方針が13日から適用される。企業の多くはオフィスについては政府の意向に沿う。ただ、接客を多く伴う場所ではマスク着用を求めたり、検討中など判断が分かれる。企業からは「2類相当」の新型コロナが5月8日から季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げられるタイミングで全体を見直すという声も聞かれる。

トヨタ自動車ホンダSUBARU三菱ふそうトラック・バスパナソニックホールディングス三菱電機旭化成住友化学といった大手各社は、業種に問わず、オフィスについては基本的に従業員の個人の判断とした上で、政府がマスク着用を推奨する場面では着用を推奨している。

こうした中、接客を多く伴う場所ではマスク着用を求めたりする企業もある。JR東海は新幹線や在来線でのマスク着用の呼びかけを止めるが、駅員や乗務員のマスク着用は求める。携帯電話販売店舗の対応では、NTTドコモが検討中。KDDIは店員・利用客共にマスク着用を推奨する。ソフトバンクについては店員はマスク着用を推奨予定だ。利用客は個人の判断に委ねる方針。

5月8日から季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げられることを視野に入れて検討している企業もある。JFEスチールは13日以降も工場やオフィスを含めてマスク着用を継続するが、「5類移行時に向けてマスク着用方針を検討する」(同社)。日立グループもマスク着用以外の取扱い(濃厚接触者の定め、十分な距離確保、健康状態の確認、会議室の利用)は従来通りだが、「感染症法上の位置づけが『5類』に移行される時にマスク着用も含めて全体を見直す」という。

日刊工業新聞 2023年03月10日

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