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災害時の強い見方、KDDIが「スターリンク」利用の車載基地局を導入

災害時の強い見方、KDDIが「スターリンク」利用の車載基地局を導入

スターリンクをバックホール回線として利用した車載型基地局

KDDIと傘下のKDDIエンジニアリング(東京都渋谷区、寺尾徳明社長)は、今春以降、衛星通信サービス「スターリンク」をバックホール回線(基地局と基幹ネットワークをつなぐ中継線)として利用する車載型基地局と可搬型基地局を全国に順次導入する。災害時でも利用者へ高速・低遅延な携帯通信の提供を目指す。

同基地局は、スターリンクの特徴である低軌道衛星との通信により、従来の静止軌道衛星を利用した基地局と比較して、高速・低遅延な携帯通信の提供が可能。災害情報の収集・発信などで会員制交流サイト(SNS)や動画を活用できるようになる。

同基地局で使用する衛星通信機材は、従来の車載・可搬型基地局で使用する衛星通信機材と比べて、小型かつ軽量。大きさが約5分の2、重さは約7分の1で持ち運びや設置が容易となるため、通信エリア復旧時間の短縮につながる。災害現場への運搬に必要な人員の稼働も低減できる。

スターリンクは、米国の起業家イーロン・マスク氏の率いる米スペースXが手がける衛星通信サービス。

日刊工業新聞 2023年03月08日

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