村田製作所系が採用、ロームの「SiCパワー半導体」の特徴
ロームは、自社の炭化ケイ素(SiC)パワー半導体が村田製作所の米グループ会社が手がけるデータセンター(DC)向け電源ユニットに採用された。採用により、高効率かつ高電力密度の電源を開発できるほか、受動部品やヒートシンクの体積を減らせるという。
ロームのSiCショットキーバリアダイオード(SBD)「SCS308AH」が、村田製作所グループのムラタパワーソリューションズの手がける電源ユニット「D1Uシリーズ」に採用された。
SBDは電流の整流用途などで使用される電子部品。SCS308AHは従来品よりも優れたサージ電流(瞬間的に発生する過電流)耐性を持つのが特徴。また、数値が低いほど損失低減につながるVF(順方向電圧)特性も従来より低減した。
SiC半導体は高耐久で、電力変換時の損失が少ないのが特徴。省エネルギー性の高い次世代半導体として注目され、電気自動車や産業機器などへの採用が進んでいる。
日刊工業新聞2023年2月27日