コマツが出荷開始、リチウム電池搭載「新型フォークリフト」の性能
コマツは従来の鉛電池に代えてリチウムイオン電池(LiB)を搭載した新型の電動フォークリフトの出荷を始めた。 急速充電性能の向上に加え、継ぎ足し充電を容易にした点が最大の特長。 電動式フォークリフトの導入が難しいとされてきた、長時間稼働や高負荷作業を必要とする現場でも連続作業ができる点を訴求。 エンジン式リフトからの置き換えを狙う方針だ。
18日に栃木工場(栃木県小山市)で開いた新型電動フォークリフトの出荷式で、コマツの吉沢秀樹執行役員は「カーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)の実現に向けて電動化の需要は高まる。今回の製品はトップランナーとなる画期的な商品だ」と強調した。
新型車は定置式急速充電器を2台接続した充電方法を実演。 バッテリー容量20%の状態から約55分で充電できる。 LiBは一般的な鉛電池より寿命が約3倍長く、ライフサイクルコストが低減するため、カーボンニュートラルにも貢献することができる。 出荷式では旋回時に車速を自動制御する安全機能なども披露した。
2・5トン車「FE25G―2」と、3トン車「同30G―2」の2機種で消費税抜きの価格はそれぞれ860万円と990万円。 販売目標は2機種合計で年間200台。 バッテリー容量を大きくして稼働時間を従来機より約2―3割延長した。 鉛電池では推奨していなかった、休憩時間などの継ぎ足し充電が可能になった。
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日刊工業新聞 2023年01月19日