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週末は別人、オリックス執行役のテニスのこだわり

週末は別人、オリックス執行役のテニスのこだわり

試合が劣勢でも挽回するチャンスが多い

テニスは“勝つため”にする。テニスを運動不足やストレスの解消目的でする人もいるが、私は違う。対戦で負ければ、それこそストレスだ。勝利が目標でなくなればテニスをやめようと思っているぐらいだ。テニスは中学生の頃から始めて、キャリアは40年以上。オリックスのテニス部に属し、グループ会社も含めて知り合いが多い。

平日はテニススクールにも通う。21時40分に始まるコースで、終了時刻は23時を回っている。テニス界で有名なコーチの下に、根っからのテニス好きが仕事終わりに集まって指導を受ける。週に2日は何とかテニスをしたい。

テニスは最も「切れ目」が多いスポーツだ。細かいポイントを積み上げて戦う。他のスポーツだと時間の経過と試合の流れに飲まれるようなことがある。私は、それで負けるのは絶対に嫌だ。だがテニスは「ポイント」「ゲーム」「セット」といった得点の数え方があり、試合が劣勢でも挽回するチャンスが多い。試合中に冷静になれるタイミングもあり、作戦を練り直せる。ダブルスでは1ポイントごとにペアと相談できる。

井戸洋行氏

テニスはたくさん失敗しても良いスポーツだとも言える。失敗した分、得点を取り返せば勝てる。それは仕事でも同じだ。仕事は団体戦で、同僚や上司などと相談しながら進める。しかも間違ったり、結果が出なかったり、失敗しても、やり直しがきく。相談して作戦を変えれば、失敗を取り戻せたりする。

テニスには「ファーストサーブ」という面白いルールがある。テニスはサーブを2回打てる。そして1回目のサーブは失敗しても失点にはならない。ミスを恐れずに思いっきり打ち込める。

目下、身体の歪みを修正したりする運動「コレクティブエクササイズ」にも取り組んでいる。週1回、トレーナーに付いてもらい体操などの指導を受けている。始めた動機はあと50年、元気に動ける身体を手に入れたいから。もちろん、「テニスで勝つ」という目的もある。

日刊工業新聞 2023年01月06日

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