ニュースイッチ

コンタクトレンズ処方向け検査、スマホでできる時代がやってくる?

スイスのアルコンはコンタクトレンズ処方向けに、スマートフォンやタブレット端末を使ったリモート検査技術の開発に乗り出した。スマホなどのカメラの性能が向上しているため、専用の機械を用いて近視や遠視、乱視などの度数を測る屈折検査を自宅からでも受けられるよう目指す。コロナ禍で増加した遠隔診療のニーズに対応するほか、眼科へのアクセス向上を狙う。

米アップルのスマホ「iPhone(アイフォーン)」やタブレット端末「iPad(アイパッド)」に搭載されているカメラの性能が向上している。アルコンはスマホなどのカメラで撮影した画像で屈折検査を行う技術開発を進めており、グローバルでの展開を目指す。同社のグローバルビジョンケアフランチャイズプレジデントのアンディ・ポーソン氏は「開発はまだ早期段階だが、技術は急速に進化している。現代では(実用化までの)時間も重要」との認識を示し、開発を急ぐ。

コロナ禍により、病院・クリニックには行かず遠隔診療を求めるニーズが高まっている。また、処方する医療者側にとってもオンライン検査により顧客増が見込める。米国ではリモートでの視力検査などすでに米国食品医薬品局(FDA)から承認取得した検査もあり、アルコンは実施可能な検査の種類や範囲の拡大を目指す。

アンディ・ポーソン氏
日刊工業新聞2022年10月21日

編集部のおすすめ